今回も、『新NISA』について、ご紹介していきますね。
新NISAはつみたて投資が基本!?
いまさらながらですが、新NISAには、①つみたて投資枠と②成長投資枠の2種類があります。
②成長投資枠では、①つみたて投資枠で対象となっている投資信託を買うことができます。
しかし、①つみたて投資枠では、②成長投資枠で対象になっている個別株式や外国ETF、アクティブファンドなどを買うことはできません。
言い換えれば、総枠1,800万円(年360万円)は①つみたて投資枠が基本で、その中の1,200万円(年240万円)は他に使ってもいいよ、という考え方もできます。
投資信託は分配金を再投資するタイプを
毎月、分配金を出すという投資信託もあります。
が、アインシュタイン博士がおっしゃっていた『複利の効果』を活用するには、分配金は払い出さずに、投資資金に含めて、内部で再投資する『分配金再投資型』の投資信託を選択するべきです。
あまりケースとしては多くないとは思いますが、もし受け取った分配金をまたNISAで投資しようとしても、上限に達していれば、できません。ですが、再投資型であれば、投資信託の商品の中で、分配金相当額も働いてくれます。僕たち自身が追加で投資をするわけではないので、NISAの上限金額に影響がありません。
とはいえ、いろんなところで目にするおススメの投資信託は、この『分配金再投資型』でしょうから大丈夫ですが、最終的に購入のボタンをクリックする前には、一度、本当に『分配金再投資型』かを確認してからにしましょうね。
成長投資枠で生活費を受け取る!?
もし、『日々の生活費の一部を配当金で受け取りたい。しかも、非課税で受け取りたい。』という場合、新NISAの成長投資枠で、【高配当の個別株式】や【高配当株を集めたETF(上場投資信託)】を購入することで、配当金や分配金を得ることができます。
日本の株にも優良な高配当株はたくさんありますが、配当を出す考え方や成長規模などを含めるとアメリカの株の方が魅力的です。
売却したら、元本金額の枠が空いて、翌年以降に再利用できる
売却するのは、まだ先かもしれませんが、新NISAでは売却後もいいことがあります。
例えば、コツコツ積み立てて、元本1,000万円を投資し、1,500万円の資産が必要になりました。
どうしても現金が必要となり、150万円分の資産(元本100万円)を売却することにしました。
すると、資産は1,350万円(元本900万円)になります。
新NISAでは、翌年以降、売却した元本に相当する100万円の枠が“復活”するため、年360万円の枠にまだ余力があれば、100万円を投資することができます。つまり、また、値上がり益や配当/分配益を得られる、ということになります。
運用資産の5分の1を売却
これを最大限活用すると、運用資産の5分の1ずつを毎年利益確定する方法です。
上限の1,800万円を使い切りました。資産額は2倍の3,600万円になっていました。
360万円は元本1,800万円の”5分の1″です。
3,600万円の5分の1である720万円(元本360万円+利益360万円)を売却します。
そして、翌年に元本360万円を投資し、総枠1,800万円に戻します。
資産が4,000万円になっていました。
また5分の1の800万円(元本360万円+利益440万円)を売却します。
そして、翌年に元本360万円を投資し、総枠1,800万円に戻します。
これを繰り返していけば、満額の年360万円を投資しつづけるとともに、利益も非課税で得られます。
取り崩すタイミング
積み立てた投資は、いつ取り崩す(売却)するのか?
状況に応じて、いろいろあると思います。
①目標の金額に達成した時
家を買う、車を買う、旅行に行く。。。
たくさんの夢や目標があるかと思います。
そのためには、まとまったお金が必要です。そのお金を投資で増やそうと計画します。
そして、設定した目標金額に到達した時、まさに、取り崩すタイミングです。
②お金が急に必要になった時
あまりないかもしれませんが、目標は設定していないんだけど、預金では足りない、急にまとまったお金が必要になった時も取り崩すタイミングですね。
③リバランスをする時
個別の株式や債券など、複数の商品を持っていて、時間の経過により、それぞれの保有金額が変化し、バランスが崩れた場合に、理想のバランスに戻すために、売却・購入をします。
1つの投資信託だけで投資している場合も、現預金と投資商品とのバランスが崩れていれば、リバランスのタイミングですね。
④毎月の生活費を確保する時
労働による収入がなくなり、年金だけでは生活費が足りない場合、生活費を確保するために、取り崩します。
ただ、やみくもに取り崩すと、どんどん資産が減っていきます。
ですので、資産を増えた年は、多めに取り崩し、資産が減った年は、少なめに取り崩す。
つまり、“定率”で取り崩し、メリハリをつけて、スムーズに実行します。
例えば、預金2,000万円+投資信託2,000万円=計4,000万円を持っていて、年120万円(月10万円)くらいを取り崩したい場合
120万円÷4,000万円=3%。 預金を含めたトータル資産から定率3%で取り崩します。
1年目年初 4,000万円×3%=取崩120万円 取崩後3,880万円(預金1,940万円+投資信託1,940万円)
1年目年末 投資信託が上昇し、8%のプラス→現金1,940万円+投資信託2,095万円=4,035万円
2年目年初 4,035万円×3%=取崩121万円 残高3,914万円(預金1,957万円+投資信託1,957万円)
2年目年末 投資信託が下落し、11%のマイナス→現金1,957万円+投資信託1,742万円=3,699万円
3年目年初 3,699万円×3%=取崩111万円 残高3,588万円(預金1,794万円+投資信託1,794万円)
3年目年末 投資信託が上昇し、2%のプラス→現金1,794万円+投資信託1,830万円=3,624万円
4年目年初 3,624万円×3%=取崩109万円 残高3,515万円(預金1,757万円+投資信託1,758万円)
ただし、定率は投資の期待リターン(投資で得られる年間利益率)より低いことが必要です。
まとめ
配当金を受け取れず、再投資をして、つみたてに回し続ける。
新NISAは、売却すると、翌年に元本分の枠が空くので、また投資ができる。
何かに使うために投資していると思うので、いつかは取り崩す(売却)ことになりますが、どのようなタイミングで、どのようにするのかも、ご紹介させていただきました。
制度をよりよく活用して、いい人生を過ごしましょう!
それでは、また!
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